2008-03-13

今まさにこれを 2


チェルフィッチュ『フリータイム』

押し付けがましくなく、ある話を聞いてきたという印象
そこにたまたま同席してたんですというような
でもふしぎにふわふわする、へんな体験ができます
「演じるという上で
 三人称も一人称も
 異化も同化も
 近いとこにあるんじゃないか」
「本物の木を舞台に置いても
 本物よりも本物に見えないときがある
 だったらいっそ潔く虚構を置いてみた
 そこから見えてくるリアリズム」
といった知性溢れる岡田さん論が刺激的でした

岡田利規さんの作・演出による現代演劇ユニット。
従来の演劇ルールとは異なり、台詞っぽくない普通の喋り方や、内容とはあまり関係のないゆるい体の動き、気づいたら数人が一人を演じてる、繰り返される同じやりとり、変幻する時間軸といった気になる要素で構成されている。
音の使い方や照明の妙なタイミングも独特で興味深い。
作品随所に、現代日本の曖昧な世相が現れている。